令和7年9月13日

お客様、ありがとうございます。

とある小さな駅でのことでした。

夕方のラッシュ時。帰宅を急ぐ人達が改札口付近に群がっています。群衆は赤い公衆電話を囲んでいるのです。

そこには中年の男性が泣きながら電話をしていました。その男性は電話を抱きかかえて象のように号泣しているのです。

よほど悲しいことがあったと見えます。

あるいは大切な人が亡くなられた、その知らせを受けたのかも知れません。

彼がひとしきり泣くと、腰の曲がったおばあさんが赤電話に近づきました。周りにいた人々は、おばあさんがどうするのかを見守ります。

するとおばあさんは、懐から白いハンカチを取り出して、うつむいている人の手に持たせました。

「涙をふいてな。それからまたお泣き」

そう言ってどこかへ消えて行きました。

「涙が出るほどいい話」 神戸市 川端由佳(二十九歳)

心優しいお婆さんの粋で、素敵なお話です。

おじいさん、おばあさんありがとう。

明後日、十五日は「敬老の日」。

本日のご来店心よりお待ちいたしております。

合掌

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