令和6年3月30日
お客様、ありがとうございます。
「帽子いっぱいの花びら」
私が甲状腺腫の手術をしたのは、ちょうど十年前の桜の季節であった。
長男の通っている小学校の東隣にあった病院に入院し、手術を終えた。学校からの帰り道、立ち寄った長男は、心配そうにのぞき込み、黄色の通学帽いっぱいに入れた桜の花びらを、私に差し出した。
「落ちているのではなく、ひらひら舞い落ちる花びらを帽子に受けたんだよ。お母さんにきれいな桜の花びらを見せたかったから……」。
そんな長男のけなげな贈り物に、身体中優しさに包まれた私は、ホロリとしてしまった。長男が小学校二年の時のことだった。
今では見上げるように大きくなり、懐かしい子育ての遠い昔の一ページである。
優しさを教えてくれた出来事であった。
ありがとう。 那珂町 小野瀬静子(四十三歳)
小さな親切運動本部 「涙がでるほどいい話」から
あちこちで、桜が咲き始めました。山桜は満開。
春です。鶯も鳴いています。桜との思い出が懐かしく蘇って来る方も多いことでしょう。
本日のご来店心よりお待ち致しております。
合掌
令和六年三月三十日