令和5年5月13日

 

 

お客様、ありがとうございます。

入団した年、テスト生の僕は誰からも相手にされませんでした。しかし、二軍監督の内藤博文さんだけは練習が終わると「栗、やろうか」とノックを打ってくれたり、ボールを投げてくれたり、いつも練習に付き合ってくださったんですね。

僕と同期で入った高野光がすぐに開幕投手に選ばれたときは悔しくて、さらに落ち込んでいる僕に内藤さんは「栗、人と比べるな」と。「俺はおまえが少しでも野球が上手くなってくれたら、それで満足なんだ」と。すっかり自信をなくしていましたが、優しいこの言葉によって救われ、その後も野球を続けることができたんです。

内藤さんが亡くなる前年、やっとお会いできた時、体調を崩されていた内藤さんが、箒を持って監督になっていた僕にバッティングを教えるんですよ。あまり言葉になっていませんでいたが「内藤さん、俺のことをまだずっと心配してくれていたんだ」と思ったら涙が出てきちゃって…。

そういう人と出会えて指導者としても基礎をつくっていただいたことは、まさに幸運だったと思っています。              侍ジャパン 栗山監督の対談から

本日のご来店心よりお待ち致しております。

前の記事

令和5年5月6日

次の記事

令和5年5月20日