令和5年11月11月

お客様、ありがとうございます。

安政元年三月二十八日、吉田松陰は金子重輔と共に伊豆下田に停泊していた軍艦に乗り付け、海外密航を企てた罪で牢に入れられた。その夜、松蔭が牢番に呼びかけた。「一つお願いがある。手元に読み物がない。何かお手元の書物を貸してもらえいだろうか」牢番はびっくり。「あなた方は大それた密航を企み、こうして捕まっているのだ。何も檻の中で勉強しなくてもいいではないか。どっちみち重いおしおきになるのだから」すると松蔭は「それは覚悟している。しかし、自分がおしおきになるまではまだ時間が多少ある。人間というものは、一日この世に生きておれば、一日の食物を食らい、一日の衣を着、一日の家に住む。それであるから、一日の学問、一日の事業を励んで、天地万物への御恩を報じなければならない。」この言葉に感心して、牢番は松蔭に本を貸した。松蔭は牢の中で重輔に向かってこういった「今日このときの読書こそ、本当の学問であるぞ。」牢に入って刑に処せられる前になっても松蔭は自己修養、勉強を止なかった。松蔭は、どうせ死ぬにしても最後の一瞬まで最善を尽くそうとしたのです。

読書の季節。勉強しなければ人生が勿体ない。

本日のご来店心よりお待ち致しております。

合掌

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