令和2年11月8日
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いつの頃からか我が家の柱に母の字で書かれた黄ばんだ紙が貼られていました。「あせるな。おこるな。いばるな。くさるな。まけるな」。私は「あおいくま」と覚えていました。「広志、この言葉だけは覚えておきなさい。これを覚えておけば大丈夫だから」と母。
それからというもの僕はことあるごとにこの「あおいくま」を思い出し心の支えとしてきました。
中耳炎になったのは小二の時です。しかし貧しかったので母に心配をかけるからと黙っていました。耳の痛みはその後も時々起こり耳垂れが出ることもありましたが我慢して、母には言いませんでした。ところが中二のとき突然耳鳴りがして右耳に激痛が走り、その場に倒れ込んでしまいました。真珠腫性中耳炎。即入院。
その時でも私は「お母さんに心配かける」とばかりを考えていました。母はそんな私に今まで気づかずに突然、息子が片耳が聞こえなくなると宣告されて、母としてどんな気持ちだったろうと思い、今でも胸が痛みます。だけど、僕が落ち込んだのは一瞬でした。すぐに「左耳が聞こえるからいいや」と気持ちを切り替えられました。母譲りの❞いい加減さ❝と「あおいくま」のおかげです。
ものまねタレントコロッケ(滝川広志)
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