令和6年2月17日
お客様、ありがとうございます。
花屋の爺さん/花売りに、
お花は町で皆売れた。
花屋の爺さん/さびしいな、
育てたお花がみな売れた。
花屋の爺さん/日が暮れりゃ、
ぽっつり一人で小舎の中
花屋の爺さん/夢にみる、
売ったお花の倖せを。 金子みすゞ
売ったお花のしあわせとは、どんな時。花を買った人が花を見て「きれいだな」と、しあわせな気持ちになってくれた時。花屋の爺さんが、売ったお花のしあわせを想うとは、花を買ってくれた人が、花を見て、しあわせな気持ちになってくれるといいなと願う心なのです。花だけがしあわせということはないのです。私達だって同じです。〝一人だけがしあわせということはない〟のです。みすゞさんのしあわせは〝幸せ〟ではなくて側に人が居る〝倖せ〟という字なのです。倖せとはしあわせがこだまし合っている姿です。朝「おはよう」といえ、夜「おやすみ」と何の不安もなく眠れることです。
その上で、家族の笑い声や、友達との楽しい語らいがあれば、おまけ以上です。
矢崎節夫
本日のご来店心よりお待ち致しております。
合掌
令和六年二月十七日